珍病になったオタクのブログ。

自分がかかった珍病について語ります。病気で苦しむ誰かに届けばいいな〜と思い開始。

2.排尿障害について

こんにちは。

 

病気をした自分に出来ることはなんだろうか…と考えていたのですが、

今日から「多目的トイレマップ」というサイトでトイレに関する情報を共有してみることにしました。

 

URLはこちら👉

https://wc.jp47.net/

 

トイレというものは、同じようでいて実は施設によって設備がかなり異なる、奥深いものであると感じています(笑)。

 

リハビリ病院にいた頃も、

「ここのトイレはトイレ脇の手すりがガタガタするから車椅子から移乗するときに怖い。なるべく使わないようにしよう」

「このトイレには杖置きがある」

など、病棟内のさまざまなトイレを試して情報収集していました。

 

現在は退院しましたが、積極的に外出して色々なトイレを試しています。

「メンダコ」という名前で投稿していますので、多目的トイレの情報を必要とする誰かに届けば幸いです。

(乳幼児の利用、オストメイト機能等については当事者ではないため視点がずれてしまっていることもあると思いますが…💦)

 

 

ではなぜ私がトイレにこだわるか。

前回も少しだけ書きましたが、排泄機能が戻りきっておらず、特に排尿に関しては自己導尿をしているからです。

 

神経というものがどれだけ人間をはじめとした動物の動きに寄与しているか、

そしてその神経の束である脊髄がどれだけ大事であるか。

身をもって実感するのは問題が起こってからだなあと思います。

(余談ですが、入院時に私は「なんで脳と脊髄はこんなに大事な機能を持っているのに1つしかないんだろう、2つあって1つがダメになっても良いようになっていれば良いのに」とボヤき、「そんなこと考えてる人初めて」とPT(理学療法士)さんに言われました😂)

 

前回も書いたように神経がやられると、私の場合

①運動機能の障害

②感覚機能の障害

③自律神経の障害

④排泄機能の障害

が起こりました。

 

そして何よりも苦しんだ(正直今現在も苦しんでいる)のが④排泄障害です。

 

排泄というのは中枢神経(脳と脊髄)、そして末梢神経などのとても複雑な神経系が支配しているため、神経をやられると排泄機能にも障害が出ることがあります。

例えば交感神経が興奮すると蓄尿、副交感神経が興奮すると排尿。体性神経は尿禁制の役割を果たします。

 

しょうこさんのYouTubeチャンネルでも「歩けないより、辛い。」というサムネイルで排泄障害のことが語られていますが、

深く同意します。(現状私は歩けているので、しょうこさんの辛さを全て分かることが出来る訳ではもちろんありませんが…)

 

でも辛さは他人と比較するものではないと思うので、今現在自分が辛い・苦しいと思っていることを矮小化することなく書きたいと思います。

 

まず「排尿」に関する障害について。

私のように神経疾患によって発生した尿路機能障害のことを「神経因性膀胱」と総称するそうです。

 

ここは細かい話になるので飛ばしてもらっても大丈夫なのですが、神経因性膀胱はさらに3つのタイプに分けられています。

①核上型・橋上型

…仙髄にある排尿中枢より上、そして延髄にある排尿中枢よりも上。つまり脳の神経などがダメージを受けているタイプ。

 排尿の随意コントロールが難しくなり、排尿筋過活動などの症状が出ることが多い。

②核上型・橋下型

…仙髄にある排尿中枢より上、延髄にある排尿中枢よりも下。つまり脊髄のどこかがダメージを受けているタイプ。

 症状は様々で、重度の排尿困難や尿失禁など。尿失禁してしまうのは膀胱知覚(多分尿意のこと)が無くなってしまったり薄れてしまうことがあるからだそうです。

③核・橋下型

…仙髄にある排尿中枢、そして延髄にある排尿中枢よりも下。つまり末梢神経がダメージを受けているタイプ?(私の理解が誤っていたらすみません)

 排尿筋がうまく働かなくなるそうです。

メディカ出版『Uro-Lo vol.2』(2016)参照)

 

分かりやすい図が名古屋大学大学院医学研究科のホームページに載っていたので、気になる方はこちらへ。

(核上か核下かの2分類が紹介されています)

https://www.med.nagoya-u.ac.jp/uro08/sick/neurogenic-bladder/index.html 

 

長くなってしまいましたが、私の症状は②核上型・橋下型にあたります。

つまり、「排尿困難(自力で尿を出すことが難しい)」だけれども、「尿意」を感じづらくなっていることから尿を溜め過ぎて「尿失禁」することがある。そんな感じです。

 

細かく言うと、私は全く排尿できない訳でもなければ、全く尿意を感じない訳でもありません。

尿意を強く感じる程度まで尿をかなり溜めれば排尿できますが、出し切ることは出来ず、一歩遅ければ失禁です。

そして尿を溜めすぎると腎臓に悪影響なので、毎回「尿意を強く感じる」まで排尿しないでいるとむしろ危険。

ということで、自分の尿意の有無に関係なく一定時間ごとにカテーテルを使った自己導尿を行う必要があります。

自力で排尿出来ないけれど失禁のリスクは抱えているという。なかなか厄介です。

 

自力で排尿できないのは正直自己導尿でどうにかなりますが、問題は失禁です。

普通に怖い。友人とたくさん遊びたいけど、長時間の外出はまだ怖いです。

入院時は正直何度か失禁したことがあります。あと退院してきて家でも1回少し失禁しました。

膀胱と肛門は結構連動しているので、便が出てしまったことも。(逆に便をする時は自力で少し尿が出る確率UP!😊)

本当に落ち込みます。いい歳した社会人なのに…と。

 

でも、だからこそオムツに頼りたくない(可愛くないし)。

自力でどうにか管理したい。

なので、努力してできることは何でもやろう!と今取り組んでいることがこちら。

 

●データ収集①

:何時間ごとに導尿しているか、自力で尿は出たか、いつ排便したかなど。傾向と対策に使いたい。

●データ収集②

:外出する前に必ずトイレの場所(何階に多目的トイレがあるか)をチェックする。私は多目的トイレマップを見るか、情報が無ければGoogleマップの口コミで「トイレ」と検索してます。

●最悪の事態を想定した事前準備

:自己導尿は最低カテーテルとウエットティッシュ(ノンアルコール)と使用済みウエットティッシュを入れるビニール袋があれば大丈夫なのですが、私は「替えの下着」「生理用品」「ポリ手袋」も入れています。ウエットティッシュとビニール袋も少し多めに。

●傾向に基づいた事前準備

:私の場合、「集中しすぎると尿意を感じづらくなり失禁の確率が上がる」「ずっと座ったままだと尿意を感じづらくなり、立った瞬間強い尿意を感じる(一歩間違えれば失禁)」というのが今のところ分かっているので、AppleWatchを購入し定期的にリマインドしてもらっています。

●とにかく我慢しない(めっちゃ大事)

:「これくらい尿意ならもうちょっと我慢できるかな」と我慢しているうちに間に合うものも間に合わなくなる!!!(体験談)

 特に今の私の尿意は本当に信用ならぬので、少しでも尿意を感じたら我慢せずトイレに向かうようにしています(これが外出先だと結構難しいんですけどね…)。

 友人の皆様、やけにこいつトイレ行くことが増えたな〜と思うと思いますが、ご了承くださいませ…。

 

 

そんなこんなで、入院前の超健康体に比べるとかなり大変にはなっていますが、何とか生きています。

次回は女性の自己導尿のコツについて書こうかな〜と思います(検索してもマジで出てこなくて苦労したので…)。

生々しい話が続きますが、誰かの参考になれば嬉しいです。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!